デジタル変革への取り組みは今、最も重要な経営戦略の一つであると考えています。
三井住友トラスト・グループでは、ブロックチェーンやAIなど新しいテクノロジーの活用を目的に、 2015年、FinTechプロジェクト・チームを立ち上げ。
また、2017年には、三井住友トラスト・ホールディングスと三井住友信託銀行に「デジタル企画部」を新設しました。
これまでに蓄積してきたデータやデジタル技術を活用し、お客さまにご提供するサービスの質を高めることはもちろん、
業務の効率化・生産性の向上、そして“トータルソリューションモデルの進化”に向けたチャレンジを加速させています。

CASE1ビッグデータを活用した現場支援

ビッグデータと
分析力を活用すれば、
より精度の高い施策が打てる。

小野 友莉菜

個人企画部 データ・マーケティングチーム

2016年入社/理学部卒

入社後、大阪梅田支店で店頭営業を経験。2 年目後半に信託研修生に選ばれ、信託の仕組みや法制度などについての知識を蓄え、その後、現部署に配属。個人企画部では以前から店部の各種データを集積してきたが、より詳細な分析を基に各施策を立案する体制を強化しており、その担当者として小野には大きな期待が寄せられている。チームでは分析に加え、デジタルツールの拡充も進めている最中だ。

どのデータを、
どのように解釈するか。
それが次のビジネスの種になる。

店部キャンペーンの企画立案、個人のお客さま向けの商品開発など、リテールの現場で実施する個別施策の裏付けとなる「数字」を分析するのが私の仕事です。全国各地の店舗では日々さまざまなデータが入力されていますが、それらは新しいビジネスの種でもあります。どのデータをピックアップし、どのように比較し解釈すれば、次の有効な一手が導かれるか。当社とすでに取引をしているお客さまとのやり取りには、改善すべき課題もありますし、新規営業に活用できるヒントも眠っています。営業の合理性を高め、契約数を上げるためには、数的な根拠が必須。有益な情報を抽出するために、毎日数字と向き合っているところです。

いい施策を立案するだけじゃない。
論理的に現場に伝えるのも私の仕事。

お客さまの性別、年収、当社社員によるアポイントの頻度など、分析では項目ごとに細かく精査します。その上で、現場で気が付かない潜在的なポイントを発見し、新しいアクションを提案できればベスト。しかし、毎回提案した施策が有効だとも限りませんし、そのアクションはすでに現場で実施済みということもあります。大切なことはまず現場社員に「実践してみよう」と思ってもらうこと。それを上手に伝える能力も問われます。そのため、リテール業務に対する理解が重要。その点、今の部署に来る前に店頭営業を経験してきたことは大いに生きていますし、個人業務推進部をはじめ、より現場に近い部署から上がってくる意見や要望は、重要な情報源です。

分析の自動化を推進中。
誰もが瞬時に、
次の一手を打てる時代が来る。

従来から入力ツール、集計ツール、分析ツールなどさまざまなデジタルツールを駆使してきましたが、現在はAI活用プロジェクトを推進中です。テーブルと呼ばれる項目群を選択すれば、自動的に数値分析をし、ターゲットに対するアクションプランをスピーディに導き出してくれるシステムです。これにより分析に長けた社員でなくても、次に何をすれば良いかが分かります。現在、ツールの効果的な活用に向け、実際の顧客情報を使用した分析を多数実施し、PDCAサイクルを構築している最中。ソフトウェアのベンダーと交渉を重ねる上で、大学の情報科学科で学んだことも役立っています。計数分析や論理的思考という実務面はもとより、サーバーやネットワーク環境、アルゴリズムや機械学習について議論できることも私の強みです。

セールスオートメーションの確立へ。
FinTechは、現場で生きて初めて意味がある。

私の当面の目標は、営業の効率化に資するセールスオートメーションを構築すること。これまで個々人の経験値として蓄積されてきたものが、膨大なデータとして共有できれば、分析の精度が上がり、精度が上がれば、お客さまの期待値を超えたサービスのご提供も可能になる。もちろん現場スタッフの業務効率も格段に向上します。
それと並行して、当社では、遠隔コンサルティングやペーパーレスなど、さまざまなデジタル化の施策を急ピッチで進めています。やるべきことは、まだまだ山のようにありますし、理論だけでなく現場の具体的な支援ができることは、私にとって大きな励みになっています。

CASE2“信託”にブロックチェーン技術を

次のビジネスモデルの創出には、
テクノロジー活用が欠かせない。

後藤 丈治

デジタル企画部 企画チーム

2011年入社/経済学部卒

不動産ビジネスに携わりたいと考え、三井住友信託銀行の門を叩いた後藤。2011年の入社以来、不動産仲介、国土交通省への出向、不動産市場調査と一貫して不動産ビジネスに関わってきた。不動産事業では、不動産ビジネスにおけるテクノロジーの活用について若手社員とともに考える企画を担ってきた。デジタル企画部に異動して以降は、不動産ビジネスに軸足を置きつつ、テクノロジーを活用したビジネス変革を企画・推進している。

当社のノウハウと
テクノロジーを融合させ、
未来のビジネスモデルを創出する。

現在私は、ブロックチェーン技術を活用した、新たなビジネスモデル創出にチャレンジしています。デジタル企画部には、約1年半所属していますが、それ以前は「不動産畑」でキャリアを形成してきました。入社後4年間は、不動産の仲介業務に従事。その後、国土交通省に出向して宅地建物取引業法の改正に携わりました。出向から戻ってからは、不動産企画部において主に不動産マーケット調査を担当してきました。デジタル企画部では、当社が培ってきた不動産ビジネスにおけるノウハウとブロックチェーンを融合させ、新たな取引機会をご提供し、取引参加者を増加させるような環境を整備していくプロジェクトを立ち上げました。不動産事業に従事したバックグラウンドを生かして、テクノロジーを活用したビジネス変革を企画・推進していくことが、私の大きなミッションです。

「不動産×テクノロジー」で
信託銀行ならではのサービスへ。

ブロックチェーンを活用したプロジェクトは「不動産ビジネス×テクノロジー」の一例にすぎません。不動産ビジネスにおけるノウハウを培ってきた専業信託銀行にしかできない、不動産ビジネスにおける新たな市場の創出や抜本的なソリューションのご提供といった信託銀行ならではのサービスを開発し、お客さまやステークホルダーの皆さまに新しい価値をご提供することが本当の狙いです。
例えば、不動産ビジネスには売主や買主のほかにも、アセットマネジメント会社、プロパティマネジメント会社、不動産鑑定会社、不動産仲介会社などさまざまなプレイヤーが登場します。関係するプレイヤー間で不動産に関するさまざまな情報をやり取りしますが、過去の情報が管理されておらず、情報伝達に時間がかかるなど、非効率な面が多く残っています。そこで、情報が追跡可能であり、改ざんが困難であるというブロックチェーンの特徴に着目して、不動産情報をデジタルに管理することに取り組んできました。
また、不動産マーケットから得られる大量のデータからのインサイト探索や、不動産投資をより身近なものにするためのプラットフォームの構築などにも研究領域を広げており、今後も「不動産×テクノロジー」で新たな価値創造に挑戦し続けていきます。

ビジネスにおける課題や環境の変化を認識し、
スピード感を持って決断と実行を繰り返す姿勢。

ブロックチェーンのプロジェクトでは、イノベーションの発信源である米国シリコンバレーに足を運び、スタートアップ企業の経営者やブロックチェーンの有識者とも意見交換してきました。何より新鮮だったのは、プロジェクトの進め方です。まず、ビジネスにおける課題や対処すべき環境変化が何かを考え、それらに対応するために、部分的にでも、とにかくスモールスタートすることが推奨される。問題があればその都度立ち戻り、スピード感を持って修正を加えながら前進していく。当社内の知見だけでなく、社外の意見も取り入れながらビジネス創出を図るオープンイノベーションの実践を通じて、ビジネスに対する姿勢や発想そのものを変える機会にもなり、非常に刺激的でした。当社の強み・ノウハウを生かしながら、新たなビジネスをいかに創り上げていけるか。こうした活動は全社に向けたメッセージにもなるはずです。

革新的なテクノロジーに
興味を持つ仲間を増やし、
ともに新しいビジネスを考える。

このようにデジタル戦略に携わるなかで改めて思うのは、「社員一人一人がテクノロジーに興味を持ち、どのようにビジネスに生かすか考えていくことが求められている」ということです。そのような考えから、不動産事業の仲間たちと、テクノロジー活用についてともに考える場としてのワークショップを企画したり、社内外のデジタルトランスフォーメーションの動向を紹介する勉強会を開催したりしてきました。これからも、テクノロジーを活用して当社ならではの新しいビジネスをともに考える風土を醸成していきたいです。